トンネル用語集 調査
温泉余土 / おんせんよど トンネル用語集 調査
項目 | おんせんよど/温泉余土 |
英語 | solfataric clay |
独語 | - |
仏語 | - |
意味 | 安山岩、凝灰岩などが、温泉による熱水変質または硫気作用によって粘土化したものをいい、温泉国日本で生まれた学術語である。(命名者は渡辺 貫)。酸性泉では、カオリナイト、ギプサイト、たんぱく石、クリストパライトなどを生じ、硫酸塩鉱物として石膏、明ばん石なども生成される。中性ないしアルカリ性泉ではカオリナイトの代わりにそンモンモリロナイトが生成され、方解石、沸石なども加わる。また硫気作用のため、この粘土は黄鉄鉱を多量に含んでいるのが普通である。 トンネル掘削|時に膨張性加圧を発生するばかりでなく、湧水によって飽和されると全くの泥と化してトンネル内に流入することが多い。また、黄鉄鉱が存在するため、これが水に溶解して硫酸を発生し、ライニングのコンクリー卜と鉄筋を腐食するなど厄介な問題を引き起こすことが多い。丹那トンネルの掘削が難工事となったのは、大湧水とこの温泉余土のためであったことは広〈知りれている。 |