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トンネル用語集 地山安定処理


凍上 / とうじょう トンネル用語集 地山安定処理


項目 とうじょう/凍上
英語 frost heave、swell due to frost
独語 Frothebung Auffrierung
仏語 soulvement d gel
意味 土を凍結すると、その体積も増加する。これを凍結膨張という。地山中に凍土壁をつくると、凍結膨張により周囲に膨張力が働き、その結果膨張量の大部分は地山を上方に押し上げ、地表面を隆起させることを凍上という。凍結膨張は、土の物理的、力学的性質、上戦荷重の有無、凍結方法などにより変化するが、一般にシルト、粘土では大きく、砂、砂礫ではほとんど発生しない。また、実験によると人工凍土は、特殊な土質を除いて5%以上の体積膨張は生じないことが確認されているが、凍上の量的な解析は不明な状態にある。したがって、構造物に近接して凍結工法を採用する場合は、凍土の成長抑制、凍結膨張の吸収帯、過剰水の強制排水、構造物の仮受けや補強などの凍上対策を行う。解凍に伴う沈下は、砂質土の場合は問題は生じないが、粘性土では土粒子の結合が切断され、大きい空隙が生じ、上載荷重や自重により沈下する。沈下量は、凍結膨張量よりも2割程度大きいことが確認されている。解凍により生じた空隙填充と地山の安定には、注入工法が採用される。