意味 |
シールドトンネルの施工に際しては、シールドテール内で組み立てた覆工をシールドの推進にあたってシールドジャッキの反力受けにするとともに、シールドテールを離れてからはこの覆工によってただちに地山が支持できるようになっている。シールドテール内で組み立てるため、覆工は何ピースかに分割された既製の部材から構成される。このような覆工部材をセグメント(環片)という。セグメントによる覆工は、それ自体を永久的な覆工として用いる場合と、その内側に二次覆工を巻立てて用いる場合とがある。後者の場合には、セグメントによる覆工は一次覆工となる。セグメントは永久的な構造部材として構造設計するのが一般であるが、小口径の鋼製セグメン卜などではこれを仮設材としてシールドジャッキの反力受けと、支保工だけを目的として使用することもある。セグメン卜は、幅広い使用条件に適応できるよう、さまざまな種類のものがあり、次のように分類される。①材質による分類a)鉄鋼製セグメント:鋼製セグメント(スチールセグメント)、ダクタイル鋳鉄製セグメント(ダクタイルセグメン卜)の総称。b)コンクリート系セグメン卜:種々の継手構造をもつRCセグメント。c)合成セグメント:コンクリー卜と鋼材の合成構造からなるセグメント。②形状による分類(図(a)参照)a)箱形セグメント(コンクリートセグメントでは中子形ともいう)b)平板形セグメントc)T&Mセグメン卜:梯形セグメントで長辺、短辺を交互に組み立て、推進ジャッキで密着を図るもの。③リングの形状による分類(図(b)参照)a)普通セグメント:直線施工に使用し、普通リングを形成する。b)テーパーセグメン卜:曲線施工と蛇行修正に使用し、テーパーリングを形成する。④セグメントリングの分割による分類(図(c)参照)a)Aセグメン卜:セグメントリングを形成する基本のセグメン卜b)Bセグメント:Kセグメントの隣接セグメン卜c)Kセグメン卜:セグメントリングを閉合するのに用いるセグメン卜、セグメントを構成する各部の名称は、図(a)〜(d)に示すとおりである。
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